|
メキシコと言えば、3本に分かれたサボテン。いたるところにサボテンが生えているのだ。ここメキシコへ来るまでずっと抱いていたイメージである。食用のウチワサボテンが売られているのは目にするが、生えているサボテンとなると郊外で見かけるぐらい。ましてや、3本に分かれたサボテンを探すのは至難の技なのだ。
メキシコを旅していてサボテン以上に気になったのが、靴屋。街を歩いていれば必ず目にするし、2、3件の靴屋が軒を並べているのもごく普通のこと。よく店が潰れないなぁとただ感心するばかりだ。きっと、多くの靴屋が営業しているということは、それだけの需要があるに違いない。冷やかし気分で靴屋をちょっと覗く。店の中は、皮の匂いがプンプンしている。ピカピカに磨かれた天井の高さほどもあるガラス製のショーケースの中には、皮靴からサンダルまでたくさんの靴が陳列されている。皮製のものが目立っている。
靴屋の多さにも驚いたが、靴屋と並んで多いのが、靴磨き。街中はもちろん、空港だろうと公園だろうと人の集まるところには必ずいる。靴磨きにも2つのタイプがある。一つは、靴磨きの道具が入った道具箱片手にベンチだろうがカフェだろうが座っている人を見つけては、手当たり次第に「靴磨きは?」と声を掛けるアクティブな靴磨き。センロト(街の繁華街)のオープンカフェで週末の夜にビールなどを飲んでいようものなら、5分ごとに靴磨きと遭遇することになるぐらい頻繁にやってくる。ここまで来られると私は、落ち着かないが、メキシコ人はそんなことは気にせずおしゃべりを楽しんでいる。 もう一つは、靴磨き専用台をどっしりと構えそこで靴磨きをするポジティブな靴磨き。いつも同じ場所に同じ人が店をだしている。きっとテリトリーが決まっているのだろう。靴磨き専用台には、お客さんが座る為の椅子がついている。しかも、作業のしやすさを考えてなのか、椅子は地面より50cm程高い位置に置かれている。この椅子のことを「王様の椅子」と呼んでいる。王様は、いつも人よりも高い位置に座っているからそう呼ばれているのだろう。あいにく私はサンダル履きだったので、この王様の椅子に座ることや街で道具片手に客を探している靴磨きから声を掛けてもらうことすらなかった。今度は、革靴を履いて、王様の椅子に座って靴を磨いてもらうのだ。
|